さて今回は、『シャーデンフロイデ』について。
シャーデンとは「損害」や「不幸」、フロイデとは「喜び」を意味するドイツ語です。
俗に言う『人の不幸は、蜜の味』ってやつです。
誰でも持っているこの感覚。残念ですが、私にももちろんあります。
会社の誰かが仕事で何かやらかしたと聞くと、とりあえず自分じゃなくて良かったーと安心します。
さすがに「ざまあみろ!」とは思いませんが、「あー自分も気を付けなくてはいけない。」と思ってしまう。
皆さまは、どうですか? えっ、「いい気味だ!」って思うって?
こらこら、そこのあなた! お口が過ぎますよ!
他人が不幸になると、なぜかすーっとするような、ほっとするような感覚。
有名人のスキャンダルなどは、みんな大好物です。
でも、他人の不幸を喜ぶなんて、心が狭いというか、器が小さいというか、意地が悪いというか、人としてなんか情けない感じがしますが、きれいごとでしょうか?
脳科学者の中野信子さんの本によれば、この感情は人間社会にとっては必要だったため、消えないで残っているとのこと。
自分よりいい思いをしている人、目立っている人を排除しようとする感情は「妬み」からきているが、人間は社会的動物で1人では生きていくことは難しく、自分勝手な人が多くなるとその集団は崩壊するため、みなが生き残るためにはシャーデンフロイデは大事なものであるようです。
また、周囲からの同調圧力や他の人と違うことでのイジメも、根は同じであるらしい。
なるほど、これは人類が生き残っていく過程では、確かに必要だったのかもしれません。
でも、今のあなたにとっては、どうでしょう?
他人の不幸話がないと、生きてゆけない?他人のことを気にするより、もっと自分のことを気にする方が重要では?
それでもやっぱり気になる方は、他人のことは消極的に気にして、自分のことを積極的に気にしましょう。
やはり、自分が満たされていれば他人のことなど、気にならなくなると思います。
他人の不幸を喜ぶ人生なんて、その分自分が幸せになれるわけでもないし、なんの成長も得られないし、本当は不幸なのは自分の方だって薄々気が付いているし、自分のことが嫌いになるだけで、いいことなんて1つもありません。
では人生を満たすためには、どうすればいいでしょう?
仕事を充実させるか、家族と仲良く過ごすか、趣味に生きるか、出家するか、諦めるか、会社のブログを書くか、人それぞれです。
私は営業の仕事ををやっていたころは、お客さまへの行き帰りの車の中で1人カラオケで、充実した日々を過ごしていました。(仕事での充実ではないところが、ミソ。そして、とても安上がり)
今は、人の大勢いる職場での事務ワークなので、仕事中の熱唱はとりあえず控えていますが、
リクエストさえあれば、皆さまに披露することはやぶさかではありません。
【今日の格言】
『世の中の大事なことは、たいてい面倒くさい。(宮崎駿)』
次回乞うご期待。
最近、本を読んでいて文字が小さくて見えづらい時に、気付くと紙の上で親指と人差し指を一生懸命にスライドして広げる動作(ピンチアウト)をしてしまっているおじさんより